第8章 おねがい♡サマー仮面【カラ松】
「カラ松くん、ちゃんとムラのないように塗ってね」
「はい……」
さっきまであんなにうるさかったのに、今は一言も喋らず、黙々と日焼け止めを丁寧に塗っていくサマー仮面。背中、腕、足を塗り終わり、私は仰向けになろうと体を起こした。
「次は前もお願い……って、カラ松くん! どうしたの!?」
見ると、仮面の鼻の穴から大量に鼻血が流れ出ている。意識が朦朧としているのか、サマー仮面は今にも倒れそうにフラフラしていた。
「ろ……6000000……サマー……」
回らない口で呟く。
「大丈夫!?」
「愛菜ちゃんの体があまりにエロすぎて……触るたびに……ごぅふっ……」
サマー仮面が吐血する。
「血が出てるよ!? どこかで休む?」
「いや……だ、大丈夫だ……ハニー、前も塗るから横になってくれ……」
サマー仮面は、鼻血を流しながらも、再び仰向けに寝た私の胸元に日焼け止めを塗ろうとした。
しかし……。
「ううっ……うっ……うううっ……」
しゃくり上げる声が聞こえ、私は慌てて起き上がった。
「えっ!? カラ松くん、なんで泣いてるの!?」