第8章 おねがい♡サマー仮面【カラ松】
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「わぁっ、やったー! 海だー!」
私は走り出した。
青い海、雲一つない空。やっぱり来てみるとワクワクする。
海水浴場はカップルや家族連れで賑わい、夏のムードを一層盛り上げていた。
「ほら、カラ松くん! 突っ立ってないで早く行こう!」
待ちきれずに私はサマー仮面の腕を引っ張った。
「うっ! いきなりのボディタッチ……! ナ、ナイスサマー!」
サマー仮面がなぜかよろけながら、苦しそうに親指を立てる。
「カラ松くん、どうしたの? 体調悪いの?」
「いや、体調は悪くないが、下半身が少々……」
「え? 大丈夫?」
「大丈夫だ! それより、ハニー、海に来て嬉しいか?」
私は笑顔でカラ松くんを見上げた。
「うん! やっぱり海に来るとワクワクしちゃうし、楽しいね!」
サマー仮面が上半身を勢いよく反らせた。
「オーマイゴーッド! その愛らしい輝く笑顔……! ときめき50000サマー!」
また苦しみながら親指を立てる。