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《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第8章 おねがい♡サマー仮面【カラ松】


「オービューティフルサマー!」
サマー仮面が拳を天に向かって突き上げ、いきなり叫んだ。


「え? な、何?」


「ならば、早速、海へデートに行こうじゃないか! 真夏のアバンチュール! ハニー、早く車を出して!」


「ハニーって私のこと!? え、てか、カラ松くんと海に行くの!? しかも私が車を出すの!?」


「フッ、オレは車を……持っていないっ!」


「…………」


まあ、退屈してたしいっか……。私は仕方なく車を出すことにした。エンジンをかけると、助手席にサマー仮面が当然のように乗り込んでくる。


「あのさ、カラ松くん。その格好はちょっと……ちゃんと服を着てくれるかな?」


「どうせ今から海へ行くんだ。水着を着ていて何が悪い!」


「じゃあ、恥ずかしいから、せめてその変な仮面を取ってくれる?」


「それはだめだ! サマー仮面じゃなくなったら、サマーをサマーする意味がない! サマーあってこそのサマーを愛菜ちゃんがより楽しんでいるサマを見ながら、サマーサマサマな限られた日々を楽しむそんなオレサマ! 分かるだろう?」


「ああ、うん、そっか、へぇー」
途中から真面目に聞くのを放棄した私は、適当に返事をした。


「フッ、仮面が恥ずかしいなんて、ちっぽけなことにこだわっていては、サマーを注入できないぞ? せっかくオレたちの季節が来たんだセンキュー! さあ、早くデートに出掛けようじゃないか、ハニー!」


「…………」


大体、私はカラ松くんとデートしたいわけじゃなくて、いい人を紹介してって言っただけなのに……。


仮面の変質者を助手席に乗せ、私は車を発進させた。



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