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《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第37章 愛はなくとも君がほしい【カラ松】


《愛菜side》


「んぅっ……んっ……んっ……んんっ……」

次第に激しく深くなっていくキス。私の口内を余すところなく犯し、歯の裏までも確かめるように念入りに舌が這う。


本当は……キスはしないと決めていた。

私たちは友達だ。カラ松だって重い愛は望んでいない。あくまで身体だけのセックスを求めている。

『カラ松の童貞を他の女性に奪われたくない』
そう自覚したときから、自分でも薄々気づいていた。

たぶん……カラ松を好きになりかけている……。ううん、もしかしたらすでに好きなのかもしれない。今まであまりに近くにいすぎて、好きなのかどうか考えたこともなかった。

でも、たとえ好きだとしても今ならまだギリギリ引き返せる。この気持ちに気づかないふりをしてやり過ごせば、きっと友達のままでいられる。

だからキスはしたくなかった。もししたら、カラ松を独占したくなりそうで、取り返しがつかなくなりそうで怖かった。

なのに……。


カラ松の顔が離れた。熱のこもった瞳で私を覗き込んでくる。

「愛菜……もっと……キスしてもいいか……?」

そんな恋人に向けるような目で見ないで。勘違いしそう。

「だめ……! もうキスは終わり!」

「なぜだ? そんなにイヤだったか?」

だって、これ以上したら好きになっちゃうよ? セックスしたいだけならキスなんて必要ないでしょ?

「…………」

「愛菜?」

私は目を伏せた。答えるべき言葉はちゃんとわかっているはずなのに。

「ううん、イヤじゃないよ……。やっぱり……もっと……しよ……」

口が勝手に返事をしてしまった。キスしたい衝動を抑えられなかった。

カラ松の首に手を回し、自ら唇を押し付ける。肩を掴んでいたカラ松の手が外れた。

「っ!」

私が押し倒したのか、カラ松が引っ張ったのか。ドサッという音とともに私たちはベッドに倒れ込んだ。


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