第37章 愛はなくとも君がほしい【カラ松】
「愛菜……」
「ん?」
「ほ、本当にオレとセックスしてくれるのか……?」
「うん」
微笑む愛菜が天使に見える。
不安なのは間違いない。でもこの状況で彼女を抱かずに我慢するなんて絶対に無理だ。
オレは覚悟を決めると立ち上がった。クールな顔写真付きのタンクトップを脱ぎ捨てる。
別に性欲に負けたわけじゃない。いや、負けたかもしれないがオレには愛がある。決して愛菜の身体目当てじゃない。愛菜がどう思っているのかはわからないが……。
「愛菜、こ、こっちへ……」
ベッドに上がり、手招きする。喉がカラカラだ。
愛菜は素直にベッドに乗り、オレの隣に座った。
「っ……」
これからすることを思い浮かべて、期待に胸が高鳴る。緊張もあるが、覚悟をした今は嬉しさのほうが勝った。
「カラ松? それで? どうしたらいいかな?」
愛菜が小首を傾げる。
「なっ、なぜオレに訊く!? オレは何もわからないぞ!?」
「だって今日はカラ松の希望を叶えるためにするんだし」
「じゃあ……と……とりあえず……触ってもいいか……?」
「うん、いいよ」
おい、愛菜は好きでもない男に平気で身体を触らせるのか……? 胸の奥がチリリと痛む。相手はオレなんだが少し複雑だ。
そっと手を伸ばすと、オレは愛菜の胸の突起に触れた。
「んっ!!」
愛菜がビクッと震える。
「あ、すまない……」
驚いて手を引っ込めるオレ。
「もうっ、カラ松ってばいきなりそこ触るの?」
「だめだったか?」
「いいけど……」
恥ずかしそうに口を尖らせる愛菜。
いいならば遠慮なく。
オレは再び突起を触った。さっきよりも固くなっている。今度は指の腹でくりくりと刺激してみる。
「やんっ……ぁ……カラ松っ……」
愛菜が甘い声を出して、身体を引いた。指が離れる。