第32章 咲き乱れよ愛慾の長春花【逆ハー/三国志松】
「さっきもいったけど、おねーさん、殺されてもおかしくない状況だよ? それよりはマシだろ?」
「っ……」
勝手に忍び込んで捕まってしまったのは私の責任。そこを突かれると痛い。
「わかりました……。脱げばいいんですね?」
「「「「「「オナシャス!!」」」」」」
どうせ突っぱねても逃げられそうにもない。抵抗して乱暴されるよりはずっといい。
観念した私は服に手をかけた。誰かが喉を鳴らす。
こうなったらさっさと終わらせてしまおう。
まずは飾りを外し、床に置く。次に上衣を脱いだ。男たちは目をそらさずに私を見つめている。
衣を脱いで、ロングスカートのような裳(も)もするすると外す。下着姿になった。
股間を押さえながら静かに座っている六人。ひとことも発しないくせに、目だけは爛々と輝いて異様な雰囲気だ。
誰も何もいわないのは、さらに脱げという意味なのだろうか。わかったわよ。
下着にも手をかける。思い切って脱ぎ捨てると、六人からはため息がこぼれた。
「おねーさん、想像以上にエロい……」
モゾモゾと太腿を擦り合わせるおそ松帝。
「ああ、実にキレイだ……!」
カラ松もおそ松と同じように足を不自然に動かしている。
「〜〜〜〜〜〜〜〜!」
チョロ松はすでに顔を押さえ、大量の鼻血を流していた。喋るのも難しそうだ。
「おで、おまえ、裸、好き……」
一松は恥ずかしそうに顔を赤くしている。
「あはー! エロいね! 桃みたい!」
嬉しそうな十四松。
「キミ、スタイルいいね〜! 隠さずもっと見せて!」
トド松は乗り出した。
「あの……裸になったからもういいでしょう? 服を着てもいいですか?」
「「「「「「ダメ!」」」」」」
また六人同時に叫んだ。
「おねーさん、教えてっていっただろ? 脱いだだけじゃ、わかんないよ」
「じゃあ、どうすれば……」
おそ松帝は立ち上がると、私のすぐそばに来た。