第31章 きれいきれいしましょう【カラ松】
丁寧に蕾を啄まれ、私は声を上げた。
そうだった。カラ松くん、私と付き合う前までは童貞だったのに、やたら上手なんだよね。しかも体力もあって疲れ知らず。一晩に何回でも求められたりしたこともあった。
「そこはっ、だめッ……」
カラ松くんはフッと笑うと、執拗に蕾を責める。
「愛菜はここが好きだろう? しっかりと覚えてるぞ? ハニーの『だめ』は『もっとして』の意味だからな」
興奮で膨らんだ蕾をチュウチュウと吸われた。もう片方の蕾は指で捏ねられる。気持ちいい。ガクガクと身体が揺れた。
「ぁ……ああっ! んっ、そこばっかり、やめてぇっ!」
カラ松くんの舌は熱くて力強い。それでいて丁寧だから病みつきになる。付き合っていたときもそうだった。彼の束縛に耐えきれず喧嘩になっても結局セックスで慰められて元の鞘におさまっていた。
「なあ、ハニー。オレたち、身体の相性がいいと思うんだ。愛菜の裸は本当に気持ちいい。抱き合っただけでイッてしまいそうになる。肌と肌がぴったりと吸いつく感じがするんだ……」
カラ松くんにぎゅっと抱きしめられる。私は思わず快感の声を漏らした。悔しいけど彼のいうとおり。カラ松くんと私は相性がいい。抱き合うとしっくりきて、それはもう天にも昇る心地よさ。
「ずるいよ……」
ポロッとこぼした言葉に滲む敗北感。
また流されちゃう。だめだ。だめだ。私はもう変わりたいのに。
「ハニー、好きだ。愛している。愛菜とこうやっているとオレは本当に幸せなんだ……」
抱きしめられながら耳元で甘い囁き。
私はうっとりと息を吐いた。彼の背中に手を回し、強くしがみついてしまう。大きな背中。私がかつて愛した身体。
カラ松くんの指が足のあいだに割り込んできた。くちゅりと指が蜜口をなぞる。