第31章 きれいきれいしましょう【カラ松】
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照明を落とした広い部屋。大きなベッドに裸のまま押し倒されている私。
「なかなかグレートなホテルだろう? 愛菜と久々に愛し合うからな。奮発して高級なところを選んだんだ」
カラ松くんの唇が私の頬を撫でた。
「あ……! だ、だめっ……」
「だめじゃないだろう?」
頬から額へ、唇はなめらかに滑っていく。
「や……やめて……私……カラ松くんとはもう……」
「ん〜? あんなに派手に自分だけイッておいて何を言っているんだ?」
「それはカラ松くんが無理やり……」
「無理やり? 勝手に感じて勝手にイッたのはそっちだ。それにここの部屋は細工して中から開かないようにしてある。どのみち逃げられないぞ?」
耳たぶをクチュクチュと愛撫され、私は喘いだ。
どこにあるのかもわからないホテルの一室。元彼に監禁され、剃毛され、ベッドに組み伏せられている。
最悪の状況なのに、少しドキドキしているのは恐怖のせい? それとも別の……。
「私たち、本当にもう終わったのに……」
「終わった? そう思ってるのはおまえだけだ。オレは終わらせたつもりはない」
カラ松くんの唇が私の唇に押し付けられる。
「んっ……」
強引に舌が割って入り、口内を乱暴に掻き混ぜた。
「久しぶりのキスだな」
唇が離れ、耳元で囁かれる。だめだ、落ちそうになる。カラ松くんってなんでこんなにいい声なの。
「カラ松くん……私、今はもう新しい職場で――」
「聞きたくない」
また唇で塞がれる。
そのまま何分にも及ぶ長いキス。深くねっとりと絡みつくようにしつこく。
「んっ、ぅんっ……ん……んんっ、ん……んむぅ……」
彼の手が胸へと伸びてきた。膨らみにあてた手のひらをゆっくりと回される。
「はあっ、ハニー。この胸……久しぶりだ……相変わらず形もいいし、柔らかい……」
うっとりと揉みながら、頂上の蕾を口に含むカラ松くん。