第30章 熱帯夜【逆ハー】
「んっ……ン!」
彼の舌がぎこちなく入ってくる。キスに慣れていないのがわかった。懸命に唇を吸ってくるところにちょっとキュンとしてしまう。
「ぷはっ……はっ……おそ松さんっ……いきなり……」
「今度はぼくの番ーー!!」
おそ松さんが離れた瞬間、十四松さんにキスされる。
「ん〜〜〜〜!?!?」
唇をちゅううっと強く吸われ、私は足をバタバタさせて抵抗した。
強い! 強すぎ! タコじゃないんだから!
十四松さんは気にせず、さらに私の唇を吸う。
「ん〜〜! ん〜〜! んんんん〜〜!!」
下半身がまた熱くなってくる。
やっと十四松さんの唇が離れ、ホッとしたのも束の間、すぐにまたおそ松さんの番。
「はぁっ、キスってすげぇエロい……」
うっとりしながら口の中を掻きまわされ、
「おそ松兄さん、早く代わって! 愛菜ちゃん、ちゅーしよ!」
離れたとたんに十四松さんに思いきりバキュームされる。
「はぁっ、はぁっ、ちょ、ちょっと待って……」
「はい。また俺の番」
容赦なく唇が重ねられ、またおそ松さんと求めあう。
「んっ……ンンッ……ぅ……ん……、ンぅ……」
いつの間にか積極的に応えている私。
おそ松さんは私の歯の裏を舐めながら、腰を動かし続けている。手の中のそれは熱く大きく膨張していた。
「兄さん、長いっす! ぼくも!!」
頬を掴まれ、強制的に十四松さんのほうを向かされる。すぐにまた唇がおりてくる。
何これ……花の香りを嗅いだわけでもないのに……はぁ、気持ちいい……。
十四松さんの舌が縦横無尽に口の中を這いまわった。狭いテントの中で急上昇する温度。遠くから聞こえる波の音が三人の欲情を静かに煽る。