第30章 熱帯夜【逆ハー】
「おそ松さん、起きてたんですか?」
「いんや、十四松がうるせーから目が覚めた」
もう〜十四松さん! やっぱり声大きいし!
「なあ、本当にカラ松たちとヤッたの? 六つ子だよ? 六人でひとつだよ? 三人だけとするなんて不公平じゃね?」
「っ……」
背中におそ松さんが密着してきた。
これ、ヤバイ気が……。
カラ松さんと一松さんを見ると、運動したせいか二人ともぐっすり。一松さんなんか持参していたのかアイマスクまでつけている。
「愛菜ちゃん、ぼくたちはイヤなのー?」
正面からも十四松さんが距離を詰めてくる。
「イヤというわけじゃなくて」
「んじゃ、いーじゃん。俺たちの相手もしてよぉ。トド松がゴム買ってきてあるんだよ? お兄ちゃん、期待しちゃうに決まってんじゃん」
「今はそんな気分じゃないし……」
おそ松さんがチェッと舌打ちする。無理強いするつもりはない……のかな?
「んじゃ、抜いてくれるのもだめ? 手でいいからさ」
耳元で囁くおそ松さん。近い。
「あー! 兄さんだけずるい! んとねー、ぼくはおっぱい触りたい!」
「な、いいだろ? 手を動かさなくてもいいよ。ギュッと握ってるだけ。自分で動くから。これなら楽だろ? な? な? バーベキューのとき、愛菜ちゃんたちをずっと待ってたんだよ? なのに森で四人で楽しんでるなんてひどくね?」
たしかにバーベキューのときはなかなか戻らなかったし、悪いことしちゃったなと思う。
う〜ん、してあげたほうがいいのかな?
我慢できないのか、十四松さんの手がゴソゴソと私の胸元を弄り始めた。