第30章 熱帯夜【逆ハー】
「そんなこと、できるわけないでしょ……」
断ると、カラ松さんが覆いかぶさってきた。耳元で優しく囁かれる。
「君の可愛い姿を見たいんだ。頼む、見せてくれ……。な、愛菜ちゃん?」
「っ……」
おかしい。
さっきから身体がジンジンと火照っている。視界も霞んできたし、頭がまともに働いていない。
もういいか……。抵抗するのが億劫になってきた。
「見せてくれないなら、オレが無理やり開くぞ? いいのか?」
不思議。カラ松さんの声がすごく心地いい。こんなにセクシーな声してたんだ……。
「っ……カラ松……さん……」
私はふくらはぎに手を添えて自ら足を開いた。
カラ松さんが息を呑む。愛液がこぼれて太腿を伝った。
「くっ! なんていやらしいガールだ! もう無理だ! 挿れさせてくれっ!」
開いた足の間にカラ松さんが身体を滑りこませる。
ああ、私ってば本当にどうしちゃったんだろう? 興奮しているカラ松さんって男らしくて素敵……。
そそり勃った肉棒が蜜口にあてがわれた。緊張と期待で子宮が疼く。
すごくえっち。カラ松さんとセックスしちゃう……。
熱い息を吐きながら、顔を横に向ける。
白い何かが視界に入った。
ん? さっきカラ松さんが落としたものだ。何だろう?
目を凝らしてみる。
「あっ! これって……!?」
我に返る。
瞬間、カラ松さんが腰を落とした。圧がかかり、肉棒が押し入ってくる。
「ぐうっ……! きつい! 奥まで入りたいっ……」
カラ松さんが苦しそうに力を入れた。
だめだめ! しっかりして、私!
手放しかけていた意識をなんとか取り戻した。
「っ、ちょっと待って! カラ松さん! これ!」
手を伸ばし、白いものを掴む。彼の目の前に差しだした。