第30章 熱帯夜【逆ハー】
「いやっ、ちょっと……!」
彼の胸板を強く押す。何か白いものがはらりと落ちた。
「愛菜ちゃんっ! でもオレ、もう止められないんだっ!」
「きゃあっ!」
再び抱きつかれ、私は無我夢中でもがいた。その隙にも胸元に手が伸びてくる。あっという間に鷲掴みにされ、水着の上から乱暴に揉まれた。
「はあっ、柔らかいっ」
ぐにゅぐにゅと揉みしだかれる乳房。カラ松さんの手が膨らみに沈んだ。
「いやあっ! カラ松さん! 本当にっ、どうしたんですかっ!」
カラ松さんは熱を帯びた瞳で私を見つめる。
「どうもしていない。いつものカラ松さ。なぁ、愛菜ちゃん、この水着は窮屈じゃあないか?」
「え?」
「おっぱいが苦しそうだ。脱いだほうがいい」
「は!? 何を言って――」
ビキニトップを引っ張られ、紐が外れる。カラ松さんは躊躇せず、私から水着を奪いとった。
「いやぁあっ!」
露わになった胸を慌てて隠す。
「愛菜ちゃん、なぜ隠すんだ? とてもビューティフルだぞ? さあ、ちゃんと見せてくれ」
両腕を掴まれ、左右にこじ開けられる。
「い、いやっ! 見ないで……!!」
抵抗むなしく腕は開かれ、私はカラ松さんの前で上半身を晒した。
「っ、生で見るのは初めてだ。舐めていいか?」
「だめに決まってるじゃないですか!」
カラ松さんは興奮でおかしくなっているのか、私の顔を見ようともしない。ただひたすら胸の膨らみを見つめている。
「わかった。お望みどおり舐めてやるぜ。右からがいいか? それとも左か?」
「右も左もだめですってば! 話を聞いてください!」
「フッ、なるほど。じゃあ、オレが決めよう。左からだ!」
話がまったく通じない。
私の腕を掴んだまま、カラ松さんは左の膨らみにしゃぶりついた。