第30章 熱帯夜【逆ハー】
「いいですけど??」
カラ松さんは私の手を引くと、足早に歩きだした。
「おい! クソ松! どこに行くつもりだよ!」
一松さんの声がしたけど、振り返らずに歩いていく。
森の中に入り、砂浜から完全に見えない場所まで歩くと、カラ松さんは突然振り向いた。
「愛菜ちゃん! すまない! どうしても我慢できないんだ!」
「え?」
瞬間、カラ松さんに抱きつかれる。
「きゃっ……!?」
驚いて後ずさろうとして、うしろの木に背中をぶつけた。カラ松さんはかまわず私の身体を強く抱きすくめる。
「許してくれ!」
カラ松さんが強引に唇を重ねてきた。にゅるりと熱をもった舌が口内に押し入ってくる。
「ンッ!?」
抵抗しようとしても強く押さえつけられているから身動きがとれない。
彼の舌が私の口の中をねっとりと搔きまわす。
「んっ、ん〜〜〜〜!!」
舌と舌が絡みつき、カラ松さんの熱い息が入ってきた。
「んぁ……」
やめて、と言おうとすると、唇ごと吸われる。
じゅる……といやらしい音が静かな森に響いた。
下腹部が熱くなってくるのがわかる。カラ松さんの興奮が伝わってきて、自分までおかしくなりそう。
「ん……はっ……カラ松っ……さんっ……」
少し喋ると、また舌が私の中に入ってくる。
「っ……」
なんで? いったいどうしたの? なぜ急にこんなことを……。
「はぁっ、すまないっ! 愛菜ちゃん!」
下半身を押しつけてくる。太腿に固いものが触れた。
「カラ松さんっ! ちょっと! 落ち着いてください! 本当にどうしたの!?」
「愛菜ちゃんっ! おさまらないんだ!」
カラ松さんが腰を動かす。大きく膨らんだ彼のものが太腿に擦りつけられた。熱い。
「カラ松さんっ! しっかりしてください!」
「はぁっ、はあっ、愛菜ちゃんっ……」
腰を小刻みに動かすカラ松さん。
再び唇を奪われ、水着の上から胸を触られる。