第30章 熱帯夜【逆ハー】
「やべ〜! 愛菜ちゃんもプリップリしてるけど、あのコたちもプリップリしてる! もう三人ともプリップリしてるね!」
「おそ松兄さん、さっきからプリップリ言いすぎだから! エビでも見てるの!? ま、まあ、でも三人とも超絶可愛いよね!!」
六人とも期待に満ちた顔でクミとミワを見つめる。
しかし、彼女たちのすぐ後ろから日に焼けた男性がふたり出てきた。
「愛菜〜! ここにいたの? 聞いて! 海の家で声かけられちゃった! 一緒に遊ぶことにしたの!」
クミとミワが走ってくる。後から来た男性たち
もニコニコと手を振ってきた。
「え!? でも……」
六つ子を振り返ると、六人ともまた死んだような顔になっている。
「ほら、何してんの! 愛菜も早くおいでよ! この彼たち、サーフィンもできるんだって! カッコいいし面白いし最高!」
「う、うん……」
迷いながらも頷くと、うしろから六人がボソボソと喋る声が聞こえてきた。
「やっぱりこうなるのかよ……。そりゃそうだよな。こんなプリップリしたエッロイ女の子が俺たち相手にするわけねぇか……」
「フッ、真夏のイリュージョン……。所詮は淡い幻想だったか……」
「そそそそうだよね! さすがに僕らとはないよね!」
「まあ、初めから分かっていましたけどね……。ちょっと死んでくる……」
「おっぱーい……」
「あーもう! 期待したーっ!」
どうしよう。せっかく六つ子のみんなと仲良くなれそうな雰囲気だったのに。そりゃカッコよさで言えば、断然サーファーのふたりだけど……。
「どうしたの? 愛菜?」
なかなか動かない私を不審そうに見るクミとミワ。
「うん……」
私はもう一度振り返った。
六人と目が合う。