第6章 ドント・ストップ・ミー【おそ松】
ふと、目を開けると、愛菜が上から俺の顔を覗き込んでいる。
なんだ、戻ってきたのか。
愛菜が口を動かす。どうやら『もうヘッドホンを外していいよ』と言っているようだ。
なんか下から愛菜の顔見るって、エロいな。
目の前のみずみずしく、ぷっくりとした唇。
…………やべ、キスしてぇ。
俺はニヤリと笑うと、ヘッドホンを外す代わりに、愛菜の頭を掴んで引き寄せた。
「っ!?」
驚いて離れようとする愛菜の顔を強く押さえ、そのまま下からキスをする。
「…………!」
唇と唇が触れ合った瞬間、あまりにも柔らかい感触に俺の脳が吐息を漏らした。
ヘッドホンからガンガンと流れてくるのは、一昔前の洋楽。愛菜、こういう古いのも聴くんだな。なんだっけ? 世代じゃねぇから詳しくないけど、クイーンとかいう名前のバンドだっけな。
俺は仰向けに寝転がったまま、上から覗き込む愛菜の唇に甘いキスをし続ける。
うあ、なんだこれ、気持ちいい……。全身がとろけそう。ねっとりと愛菜の唇を舐め回し、ちゅうっと吸うと、愛菜の身体がビクッと反応する。