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《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第28章 キミと浴衣で花火デート【おそ松/デート松】


《愛菜side》


「おそ松くんって可愛いね」
思わずぽろっと呟いてしまう。

「は!?」
おそ松くんが目を丸くした。

「だって、女子高生見てたとか、浴衣の女の子見てたとか、言わなきゃいいのに言っちゃうんだもん」

「あ、あー……だってさぁ……」
少しふてくされたように口を尖らすおそ松くん。

「でも、そういうところが好き」

「へ?」

花火のせいか聞こえなかったみたい。キョトンとしている。よかった。聞こえちゃったら恥ずかしいもん。

「大丈夫だよ。心配してないから。おそ松くんのこと信用してるもん」

「マジか〜信用するなよ〜。俺、期待されるとダメになっちゃうタイプ」

「え〜? じゃあ、浮気するの?」

おそ松くんはふっと笑う。体をずらし私にくっついた。

「しねぇよ。愛菜しか見えねぇもん……」

「おそ松くん……」

背中に手を回され、引き寄せられた。

フィナーレが近い。耳が痛くなるような大きな音。大輪の花火が夜空を埋める。

私たちはまた唇を重ねた。じんわりとおそ松くんの体温が伝わってくる。優しい優しいキス。

「ま、女子高生は見るけどな……」
唇が離れ、にんまりする彼。

「バカ……」

もう一度、唇を重ねる。

花火はクライマックスに向けて走り出した。私たちは顔を離すと、寄り添いながら空を見上げる。

「愛菜」

「ん?」

「俺も好き」

私は彼の肩から頭を上げた。


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