• テキストサイズ

《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第27章 ぼくは紫陽花(あじさい)【十四松】


***

「第1回松野家対抗『パフェを一番美味しそうに食べるのは誰だ』選手権! 優勝は愛菜!」

「やったあーー!!」
愛菜が嬉しそうに飛び上がった。

「だから、この対決、意味ある!? 基準がまっったく分からないんだけど! おそ松兄さんの独断と偏見だろ!?」
チョロ松兄さんが口を尖らせる。

「さすが現役女子高生。洋菓子のことにはかないまへんなぁ」

「一松兄さん、洋菓子ちゃうがな。今日びスイーツやで」

「ススススイーツゥ!?」

「いや、一松と十四松も変なコントしなくていいから!」

チョロ松兄さんに突っ込まれながら、ぼくと一松兄さんはニヤニヤと顔を見合わせた。


7月のある日の昼間。今日は愛菜の学校が休みだから、みんなでファミレスに来ていた。

愛菜がなぜか『パフェを食べたい』と言い出したからだ。

『私がパフェを食べたくなったのはお兄さんの寝言のせいだからね!』と言われたけど、ワッカンナイ。ぼく、寝てる時に何か言ったかなあ?


「そろそろ出ようか。愛菜ちゃん、家に寄ってく?」
トド松が立ち上がる。

「うん!」

みんなもぞろぞろと立ち上がった。

「愛菜ちゃんが遊びに来るようになって、母さんも喜んでるよなぁ」

「フッ、それはそうだろう、おそ松。何と言っても十四松ガールは大事な将来のお嫁さん候補だからな」

「十四松、JKに手を出したんだから、ちゃんと責任取りなよ? まずは僕みたいにちゃんと確定して申告しないと」
チョロ松兄さんがファミレスのドアを開けた。

あの雨の日以来、愛菜はたびたび家に遊びに来るようになっていた。今ではすっかりぼくたち兄弟に溶け込んでいる。


/ 804ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp