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《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第27章 ぼくは紫陽花(あじさい)【十四松】


お母さんがいいと言ってくれるなら、いいかも。寝るまで誰かと喋ったりできるなんて、考えるだけでわくわくする。

「じゃあ、泊まろうかな……」

「「「「「っ!!」」」」」

呟いた瞬間、5人のお兄さんたちが箸と茶碗を持ったまま、一斉に天井に突き刺さった。

「きゃっ!? お兄さんたち、どうしたの!?」

「あはー! 気にしないでいいよー! 兄さんたち、喜んでるから」
黄色のお兄さんが平然と答える。

「よ、喜んでる……??」

どこが……? 血が出てるけど!? っていうか、どうやって刺さったの!?

「こらっ! ニートたち! 何やってんの! ご飯こぼれちゃってるじゃない! 自分たちで片付けなさいよ!」
すかさずお母さんの声が台所から飛んできた。

注意するところ、そこ!?  

「あはー! ぼくたちはこの後、銭湯に行くけど、愛菜ちゃんは家のお風呂に入ればいいよ! 帰ってきたら、みんなで遊ぼー!」

黄色のお兄さんに満面の笑みで言われ、トクンと胸が鳴った。公園で会ったときから、そう。やっぱり、お兄さんは私のことをちゃんと気にかけてくれる。

「うん、お兄さんが帰ってくるの待ってるね」

嬉しいな、なんて思いながら答える。

天井から脱出したお兄さんたちが、今度は一斉に窓ガラスに突き刺さった。




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