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《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第27章 ぼくは紫陽花(あじさい)【十四松】


「おい、十四松。気持ちは分かるけどさあ、お兄ちゃんたち、本当に捕まっちゃうから」

「そ、そうだぞ、じゅうしまぁつ! 何かあったら責任が取れない。オレたちだって、一晩中我慢大会なんてごめんだぞ!?」

「じょじょじょ女子高生が僕らの部屋でお泊り……」

「こんなクソが6人もいる家なんかに泊まりたくないでしょ……」

「ちょっと、十四松兄さん! さっきも言ったでしょ? ご飯食べたらちゃんと拾った場所に戻してくること!」

一斉にまくしたてる5人。ん? 私、さっきからピンクのお兄さんに拾われた猫みたいな扱いされてない?


「えー! 泊まれないのぉー? へこみぃ……」
黄色のお兄さんがガクッと肩を落とす。

「楽しそうだし泊まりたいけど、迷惑かけちゃうから……」

これは本音。一人きりの淋しいあの家に帰って寝るよりは、この楽しい家にいたい。

途端に黄色のお兄さんの顔がパッと明るくなった。
「ほんとっ!? 泊まりたいの? じゃあ、遠慮しないで泊まりなよ! ねっ? ねっ?」

お兄さん、『泊まりたい』の部分しか耳に入っていないでしょ。

「でも、他のお兄さんたちが嫌がってるし……」

「「「「「嫌がってないっ!」」」」」
5人が声を合わせて叫んだ。

「え、でもさっき反対してたのに……」

「してないっ! してないからっ!」
緑のお兄さんが全力で首を振る。

その時、台所からお母さんが顔を出した。
「泊まっていったら? うちなら構わないから。必要なら明日、親御さんに私から電話してもいいわよ」

華麗なる援護射撃。姿は見えていなかったけど、話は全部聞かれていたみたいだ。


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