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《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第27章 ぼくは紫陽花(あじさい)【十四松】


「あんたねぇ! 一体、何なの!? 毎回毎回邪魔して! あんたみたいな兄を持った覚えはないんだけど! 赤の他人のくせに!」
愛菜が怒りに震えながら、僕を睨んだ。

「だって、君、本当はこんなことしたくないでしょ? だから、やめさせただけー!」

答えると、愛菜はギリギリと歯ぎしりを始める。

「だから! 何度も言ってるでしょ!? 私はお金が欲しいの! やりたくてやってるのよ! パパになってくれる人とデートするだけなのに! 邪魔しないで!」

「えーそんなことないよ! だって、あのおっさん、絶対やらしいことするつもりだったよ? 食事したらラブホに行く気満々に見えたもん! 君だって本当は怖がってたよね?」

「だから! 違うって言ってるのに! もうっ! 何なのこの人! 全然話が通じないし! 大体、なんでいつもここにいるの!? 仕事は?」

「仕事ー? してないよー!」
ぼくは笑顔で答える。

「仕事してない……? お兄さん、もしかしてニートなの?」

「ニート? 違うよ! 十四松でっす!」

「…………」

愛菜はこめかみを指で押さえると、何かを諦めたようにため息をついた。


――ぼくが彼女と出会ったのは、1ヶ月前。この公園でバットの素振りをしていた時だ。

愛菜はその日も男と待ち合わせをしていた。30代くらいの男がやってきて、愛菜に金を渡し、二人で公園を出ていこうとした。


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