第5章 それでも君が好き【チョロ松】
「好きだよ、チョロちゃん。いつもごめんね」
僕は震えた。
「愛菜…………」
「うん?」
「はぁーーーーん! 好き! 大好き! もう好きすぎるーーーー!!!! 可愛いしもう何もかも! 普通に好きーーーー!」
僕はぎゅうぅっと、愛菜を抱きしめた。
愛菜がにっこりと笑う。
「うん。私もチョロちゃん、だーいすき」
「はぁーん! 可愛い! 可愛すぎるー! ベッド! 今すぐ、ベッド行こう! 愛菜!」
「でも、チョロちゃん、まだ明日の準備が」
「いいから、ベッドーーーー!!」
僕は愛菜の手を引いて、寝室に駆け込んだ――。
翌朝、僕はトイレに入って溜息をついた。トイレから出ると、ドタバタと駆けてくる足音。
「あー! 遅刻っ! 遅刻するー!」
「ちょっと愛菜!」
慌てて出ていこうとする彼女を僕は呼び止めた。
「トイレットペーパーが切れたら、ちゃんと新しいのに交換しておいてって言ったよね?」
「あーうん! うっかり忘れたかも! ごめんごめん! 替えておいて!」