第25章 おめでと♡サマー仮面【カラ松】
「え〜、愛菜ちゃんはいつもガード固いよなぁ。ま、そんなに恥ずかしがるなよ。家の中なら本音も言えるだろ? 早く入ろうぜ?」
「もぉ、あんまりそんなこと言ってると、また北アメリカまで流刑にするよ?」
「ひぇ〜! ヒッジョーにキビシーッ!」
和やかなムードで楽しそうに家の中に消えていく二人。呆然と影から見つめるオレを残して、無情にもピシャリとドアは閉まった。
「トゥーバッドサマー……」
オレはガクッと地面に膝をつく。
これは一体どういうことだ。なぜ、愛菜ちゃんの家におそ松が入っていったんだ? 彼氏のオレは何も聞いてないぞ?
愛菜ちゃんの家のドアに近づき、そっと耳をつけてみる。ここからでは何も聞こえない。
オレは窓の下に移動した。ガラスにゆっくりと耳を近づけてみる。
「もう、だめだよ! まだ! まだ早いってば!」
愛菜ちゃんの声。
「え〜、なんでだよ! いいだろぉ? 俺、待ちきれないよぉ」
おそ松の不服そうな声も聞こえる。
「もう少し待って! お願い!」
「こんなのを目の前にして待てとか、生殺しじゃねぇか!」
こんなのって、どんなの!?
オレはごくりと喉を鳴らした。
もしかして、愛菜ちゃん、おそ松の前で裸エプロンを!? それかスケスケのシースルーベビードール? または、制服……もしくは体操服? いや、エロナースも捨てがたい。う〜ん、一風変わった趣向でエロ忍者もいいな……オー、20000サマー!
……って、何を考えているんだ、カラ松! オレの好きなコスプレを並べてどうするんだ!