第24章 悪魔は甘いキスがきらい【おそ松、トド松】
「へぇ〜、可愛い部屋だねっ」
「そ、そうかな? ありがと……」
私は答えながら、部屋をこっそり見回した。ついさっきまでデビおそと淫らなことをしていたのが、バレないといいけど……。
服を着て、むくれた顔でベッドに腰掛けているデビおそと目が合う。途中で中断したから、かなりご立腹のようだ。
「ふふっ、なんか二人きりって緊張しちゃうな〜」
トッティは座りながら照れくさそうに笑った。
「ケッ、本当は二人きりじゃねぇけどな」
デビおそが不機嫌そうに呟く。
(もう、黙ってて!)
トッティに見えないように口だけ動かして伝えると、悪魔は「あーはいはい」と投げやりに返事をした。
「トッティ、ちょっとここで待っててね? お茶いれてくるから」
「あ、あの! 愛菜ちゃん!」
トッティが私の腕を掴んだ。
「ひゃっ!?」
瞬間、電気が身体を駆け抜ける。私は腰を抜かして、すとんと尻もちをついてしまった。
「えっ……? どうしたの? 大丈夫?」
驚いて手を引っ込めるトッティ。
そうだった。デビおそに感度を上げられたままだった。もう、ちゃんと戻しておいてよ、バカ。
「な、何でもないよ! びっくりしちゃって。ごめんね!」
「何でもないどころか感じてるぜ、この女」
あ〜もう! 悪魔がいちいちうるさい。デビおそを軽く睨む。
トッティはそんな私をじっと見つめた。
「ねぇ、愛菜ちゃん、もう一度触ってもいい……?」