第24章 悪魔は甘いキスがきらい【おそ松、トド松】
「でも、お前はもうトッティと付き合う気ないんだろ?」
「デビおそと付き合いたい……」
途端に悪魔が吹き出す。
「何だそれ。身も心も文字通り悪魔に堕ちちゃったってか? 愛菜さぁ、分かってる? 悪魔に恋するって、すげぇ危険なんだぜ?」
「でも……」
「分かった分かった。そんな淋しそうな顔すんなよ。俺も今さら他の男に愛菜を渡す気ないわ。だから、いつまで経っても魂は奪えないし、俺はお前のそばを離れらんないなぁ〜なんて」
タハハと悪戯っ子のように笑うデビおそ。
「じゃあ、ずっと一緒にいられるってこと!? それって、悪魔的にありなの?」
私は起き上がった。
「まぁ、ぶっちゃけ、なしだろうな。サタン様から怒られる。それでも契約は絶対だ。愛菜と一緒にいるよ」
サタン様……?
私はきょとんと悪魔を見つめた。
「それは王様みたいな人? 悪魔の世界もなかなかややこしいんだね?」
「まあな……」
困ったように頭を掻くデビおそ。さっきまであんなに男らしい顔をしてたくせに、なんだか可愛い。
「大丈夫だよ。怒られたら、慰めてあげるから」
デビおそはへへへと笑う。
「慰めるってエロい意味で? ったく、コレだから、人間の女は一度ハマったらやめらんないよなぁ」
「…………。ねぇ、それって、今までもハマったことがあるって意味? 一体、何人の人間の女性を堕としたの?」