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《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第1章 彼はお医者さん【一松/医者松】


《愛菜side》


目の前の一松くんの白衣姿に鼓動が激しくなる。まさか、高校時代に好きだった人が医師になって私を診てるなんて……。本当にびっくりした。



確かに一松くん、頭良かったもんね。それにあんまり喋らなかったけど、優しかった。こっそり体育館の裏で猫に餌やってたし。


あ、そうそう、隣の席の私が先生に当てられて困っていたら、こっそり答えを書いたノートを見せてくれたっけ。後でお礼を言ったらそっぽ向かれたけど。


そっかあ、お医者さんかあ、一松くんにぴったり。思わず笑みがこぼれる。


「はい、口開けて。あーん」


素直に開けると、一松くんは私の口の中を診る。 


どうしよう。ドキドキする。一松くんに口の中を触られると、なんだか変な気分になってくる……。



「37.3℃ですね」
気づくと、私は看護師さんに熱を測られていた。


一松くんがカルテに何かを書き込む。
「ふーん、顔が赤い割にはそこまで高くないな……。まぁ、解熱剤はいらないか……」

顔が赤いのは熱のせいじゃないよ、一松くん……。


「はい、じゃあ、次は胸の音を聴きますので、前を開けて下さいね〜」
看護師さんが言った。



「「えっ!?」」
私と一松くんは、同時に声を上げた。



「……? どうしたんですか?」
看護師さんが不思議そうに言う。


「あ、ああ、胸の音、ね。うん……」
一松さんが困ったように頷く。


私ってば、何を意識しちゃってるんだろ。馬鹿みたい。一松くんにとっては、ただの患者。毎日何十人も診ているんだろうし。恥ずかしがったら、変なヤツって思われそう。


私は覚悟を決めて、ブラウスのボタンを外した。


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