第24章 悪魔は甘いキスがきらい【おそ松、トド松】
音を立てて唇を吸いながら、ふと目を開けるとトッティの下ろした左手が見えた。深い皺ができるくらいにエプロンをぎゅうっと握り締めている。
もしかして、感じてるの……?
口内を掻き回し、舌を掬う。彼の身体がビクビクッと跳ねる。互いの息が荒くなり、触れている部分が熱くなってくるのを感じた。
「うわ〜これ実際に近くで見てるとやべぇな……。普通にエロいわ……」
頭の上からデビおその声。
そういえば、悪魔が頭に乗っていたんだった。すっかり忘れていた。
デビおそに気を取られてキスが止まった瞬間、それまで受け身だったトッティが、急に私の背中に手を回した。
「っ!? トッティ……?」
驚いて唇を離す。興奮で顔を赤くしながら、目を細めて私を見下ろすトッティ。
「ふふっ……激しいよ、愛菜ちゃん……どうしたの? その気になっちゃうんだけど? ボクのこと好きなの?」
「っ! あのっ……私っ……」
そうだよ、好きだよ。バイトを始めたときからずっと気になっていたの。
言葉を返す前にトッティに唇を奪われた。火がついたのか、激しく舌を吸われる。
「おーいいねいいね! その気になってんじゃん!」
デビおその声。
見てないけど分かる。デビおそのヤツ、絶対にニヤニヤしながら私たちを眺めている。
「んむぅ……ふっ……ン、ぅ……んっ……んっ……」
硬くなった彼の下半身が、私のお腹に押し付けられた。