第24章 悪魔は甘いキスがきらい【おそ松、トド松】
「トッティ……」
自然と声が出る。
「はっ!? 愛菜ちゃん!? 何!? え!?」
状況が飲み込めずあたふたする彼の首にするりと腕を回す。ぴったりと身体をくっつけると、エプロン越しに体温を感じた。
頭が回らない。なんだかトロンとした気分になってくる。
「ねぇ、トッティ、キスしてもいい……?」
頬が緩むのが自分でも分かる。欲望だけが先を行く。
「キス!? なんで!?」
トッティが何かを言っているのは分かるけど、言葉の意味がうまく頭に入ってこない。
私は躊躇なく彼の唇にキスをした。
「んぅ!? ふっ……ン、っ……!」
トッティが驚いたように声を漏らす。
夢を見てるのかな? これがトッティとのキスかぁ……。えへへ、幸せ……。
私は唇を優しく滑らせ、彼の唇の感触を味わった。トッティの身体が小刻みに揺れる。
「ぁ……ちょっ……待っ……愛菜ちゃん……ンッ!」
唇を離した瞬間、喋ろうとするのをまたキスで塞ぐ。勢いで体重がかかり、彼はよろめきながら、裏口のドアにもたれかかった。
私はさらに身体を押し付けると、丁寧に唇を吸う。
あ……トッティの口が半開きになってる……。
私は誘われるように舌を差し入れた。
「んぅっ……ン、ふぅっ……んっ……ぅ……ん……」
歯茎を舌で追い、柔らかい頬の裏を先端で撫でる。緊張で強張っていた彼の身体から、ふっと力が抜けたのが分かった。