第24章 悪魔は甘いキスがきらい【おそ松、トド松】
「でも、髪切って反応は良かっただろ?」
「うーん、まあ……」
反応はあったけど、前の髪型も良かったと言われたしどうなんだろう?
デビおそはニヤニヤ笑いながら、私の頭をポンポンと軽く叩いた。
「自信持てよ! めちゃくちゃ可愛いって!」
「……ただ単にデビおその好みの髪型とメイクなだけじゃないの?」
「バレちゃった? 俺こうゆうの好みなんだよね〜へへへ」
「…………」
デビおそは鼻の下を擦りながら笑っていたが、ふと真剣な顔つきになった。
「ま、でも、こんなまどろっこしいことをいつまでもしてられねぇな」
「え?」
「さっさとエッチしちまおうぜ」
「どうやって!?」
「こうやって」
デビおそが指を鳴らすと、裏口のドアが開いた。
振り返ると、トッティが呆然と立っている。
「え!? トッティ!? どうしたの!?」
トッティは困ったように頬に手を当て、周りを見回した。
「あれ……? ボクなんでこっちに来たんだっけ……用事を思い出せない……」
デビおそが私の頭の上に乗った感触。
「んじゃ、行きますか。愛菜、まずはキスな」
「はぁ!? 何言って……!」
デビおそがまた指を鳴らす。
あれ? 体が……。
私の身体は自分の意志とは関係なく、目の前のトッティに向かって歩き出した。
「愛菜ちゃん? どうしたの?」
私は答えずにトッティに抱きついた。