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《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第24章 悪魔は甘いキスがきらい【おそ松、トド松】


発端は、五日前。それはバイト先のスタバァで起こった。その日、ゴミ捨て担当だった私は、店の裏口にあるゴミ箱からゴミ袋を取り出した。


ただ、それだけ。


その時たまたま、ゴミ袋の中には悪魔を召喚する本(何それ)が入っていて、その時たまたま、私は願い事を口にしていた。


「ま、いーじゃん。どっちにしろ、願い事叶ったら、愛菜の魂をもらうんだぜ? 今、破棄したら心臓奪われておしまいっ。だったら、願い事を叶えておいたほうがお得だろ? どうせ死ぬんだからさ」


「…………」


やっぱり悪徳商法だ……。


デビおそは、ベッドに腰掛けると、私を覗き込んだ。
「で、どうだったの?」


「どうって?」


「だーかーら! 願い事だよ! 一応、かるーく魔力使っておいたけど、どう? 効果が出た?」


「…………」


私は今日のバイトを思い出した。いつも通りに仕事をこなし、いつも通りに買い物して帰宅。でも、そういえば……。


「な? 思い当たることあっただろ?」
デビおそがニヤニヤする。


「う〜ん。あったと言えばあったけど……。ひとこと褒められただけだから、魔力のおかげかどうかは……」


「なんて褒められたの?」


「『愛菜ちゃんって、コーヒー入れるの早いね』って言われた」


「あー……そりゃ魔力関係ねぇな。たまたまだわ」


「…………」


私たちは黙り込んだ。


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