第23章 桜とぼくらの一週間【チョロ松/学生松】

愛菜が僕の制服の袖をきゅっと掴んだ。
「だめじゃないよ……じゃあ、もう1回する……？」


僕は愛菜を強く引き寄せると、もう一度キスをした。今度は彼女の唇を少し吸ってみる。


「んっ！」
愛菜がピクッと震えた。


愛菜の唇を舐め、彼女の口の中ににゅるりと舌を入れてみる。


「ふっ……んっ……んぅっ！」
愛菜の身体が小刻みに震える。


うわ、何だよこれ、超絶気持ちいい。大人の恋愛映画のキスシーンみたいだ。僕たちがこんなことしてるなんて信じられない。


布団を押し退け、ぴったりと身体をくっつける。彼女の口の中が温かい。ぎこちなく舌を動かすと、彼女の舌が応えるように絡みついてきた。


「ンッ……」
ビリビリと身体が痺れる。脳の中がとろりと溶けて甘い蜜にでもなったみたいだ。もう、何も考えられないよ。おかしくなりそう。


愛菜の部屋のベッドの上で僕たちは夢中で唇を求め合った。1回だけどころか、その1回がいつまでも終わらない。


唇を離した時には、互いの唾液が糸を引き、僕たちは息を切らしていた。


「チョロ松くん……」
とろんとした瞳で僕を見つめる愛菜。


ああ、何これ。身体の奥底から何かがむくむくと頭をもたげてくる感じ。愛菜、可愛い。もっとしたい。キスしたい。触りたい。愛菜の裸を見たい。


「愛菜……もう1回……」
僕は優しく彼女を抱き締め、ベッドに押し倒した。


ベッドの端から愛菜の頭が落ちそうになる。彼女の身体を引っ張って下げると、僕は覆い被さった。愛菜の首にキスをしながら、彼女の胸に恐る恐る手を置いた。