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《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第23章 桜とぼくらの一週間【チョロ松/学生松】


二人分のジュースとスナックを乗せたお盆を渡され、僕はお礼を言って階段を上がる。玄関の扉が閉まる音を聞きながら、愛菜の部屋の前に立った。


少し緊張する。いきなり僕が来たら、愛菜はどう思うんだろう? すぐに追い返されるだろうか。


「愛菜? チョロ松だけど」
恐る恐る声をかけてみる。


返事はなかった。


寝てるのか……? 僕はドアに耳を近づけてみる。


何も聞こえない。やっぱり寝ているのかもしれない。


「帰ったほうがいいか……」


耳を離そうとした時、「んっ……」と微かに声が聞こえた。


愛菜……?


今度はドアにぴったりと耳をくっつけてみる。かなり小さかったが、やはり声らしきものが聞こえてきた。


「……っ……ぁ……はぁ……っ……」



あれ? この声って……。


動悸が激しくなる。まさか愛菜の声じゃないよね? いや、でも……。嫌な予感。


「おい! 愛菜? いる? チョロ松だけど?」
声を張り上げてみる。


ドタッと何か重いものが落ちるような音。続いて、ガチャガチャと慌ただしく何かを動かす音。


足音が聞こえ、ドアが開いた。


「チョッ……チョロ松くん?」


息を切らしながら、顔を出した彼女はパジャマ姿で髪も寝癖がついていた。


「うん……どうしたの? 大丈夫? 寝てた?」


「あー……うん! 大丈夫!」


僕は部屋に入った。すぐに隅から隅まで見回す。いつも通りの愛菜の部屋だった。


「愛菜……今、誰かいた?」


「へ? 誰か?」
愛菜が髪を整えながら、ベッドに座る。


「男が来てたわけじゃないよね……?」


「男?」
不思議そうに首を傾げる愛菜。


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