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《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第23章 桜とぼくらの一週間【チョロ松/学生松】


「あ……すみません……分かりません……」


「そうか……。まあ、いい。しっかり聞いておけよ」
教師は少し不思議そうに僕を見たが、それ以上は何も言わなかった。


おそ松兄さんに目をやると、僕を指差し笑っている。誰のせいだと思ってんだよ。僕は席に着いた。


教師が教室を見回す。
「じゃあ、他の人に答えてもらうか。……そこの笑っている松野おそ松」


「え!? 俺えぇ!?」
おそ松兄さんの素っ頓狂な声に、生徒たちから笑いが起こる。


「共有結合とイオン結合。早く説明して」


おそ松兄さんは立ち上がった。
「結合は、可愛い女の子とホテルでしたいで〜すっ」


女子たちから悲鳴が上がり、男子たちは笑い出す。


騒がしくなった教室で僕はぼんやりと兄さんを眺めた。


さすが兄弟。僕もおそ松兄さんも、考えていることはさほど変わらない。口に出すか出さないかの違いだ。 
 

「静かにしなさい! おい、松野!! フザケるな!!」
教師が本格的に怒り出し、これはヤバイとみんな口をつぐむ。


僕はもう一度隣の席を見た。もし、愛菜がいたら、おそ松兄さんの答えを聞いて、どんな顔をしただろう? 


お年頃というやつなのか、確かにおそ松兄さんだって、僕だって、毎日女子の体のことばかり考えている。叶うなら、スカートの中を見たいし、おっぱいだって触りたい。ラッキーなことはないかといつも期待している。当たっちゃったとか、見えちゃったとか、その他もろもろ色々エロエロ。


でも、毎分毎秒、考えているわけでもない。こんな僕だけど、やっぱり愛菜とは仲良くしたいと思っている。このまま話さなくなるのは嫌だ。


おそ松兄さんはまだ怒られている。慣れているから、大したダメージはなさそうだ。


ヘラヘラと笑う兄さんを見ながら、僕は愛菜にもう一度謝りに行こうと決意した。


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