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《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第22章 大統領には押させない!【トド松】


「トド松さん! 早く動画消して!」
私もスマホを覗き込む。


「うん! ええっと、削除削除……」
トド松補佐官が画面を弄り、削除ボタンを探し出す。


『アイテムを1件削除しますか?』の画面が表示され、トド松補佐官は迷わず『はい』を選んだ。


「はあ……よかった……」
動画は無事に削除され、ふたりは胸をなでおろす。全く油断もスキもない。


デカパン大統領はそんな私たちを見下ろし、不敵に笑った。
「ホエホエ〜消しても無駄ダスよ! もう、人気動画サイトのシェーチューブにアップしたダス!」


「「はあっ!?」」


「動画を消してほしかったら、あのボタンを押させるダス!」


「トド松さん……」
私は溜息をついて、トド松補佐官を見た。


「奥田さん……」
トド松補佐官も頷く。


会話はなかったが、ふたりの間で暗黙の何かが瞬時に交わされた。


「こうなったら、仕方ないですね……国のためです……」
私はゆらりと立ちあがる。


「ホエホエ〜いいんダスか!? 早く押したいダス!」
デカパン大統領が嬉しそうに手を叩く。


「いいでしょう、国のためですからね……」
トド松補佐官もゆっくりと歩き出す。


「じゃあ、早く執務室に戻るダス! 早速ボタンを押すダスよ!」
いそいそとドアに向かうデカパン大統領。


瞬間、私たちはほぼ同時にデカパン大統領の背中に飛びかかった。

 
「ホエッ!?」
ふたりの人間に不意にタックルされて、さすがに体の大きいデカパン大統領も床に倒れる。私は素早く大統領の上に乗って、腕を掴んだ。


「トド松さん! そっち! 足押さえて!」


「分かった!」
トド松補佐官が体重をかけて大統領の足を押さえ込む。


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