第22章 大統領には押させない!【トド松】
トド松補佐官が青ざめながら、恐る恐る口を開く。
「あの、大統領? もしかして、何かをご覧になりました?」
デカパン大統領はニッコリと微笑んだ。
「何も見てないダスよ。補佐官二人が抱き合って、キスして、スカートまくって、太腿撫でて、執務室でえっちをし」「「うわあああああ!!」」
私たちは、同時に大統領の口を押さえた。
「見てるじゃないですか! めちゃくちゃしっかり見てるじゃないですか!」
トド松補佐官が大統領にツッコむ。
デカパン大統領は頷いた。
「二人のことをフェ○スブックに書いていいダスか?」
「だめですよ!」
「ツ○ッターは?」
「それもだめ!」
「仕方ないダスね〜。じゃあ、イン○タに写真付きで……」
「だめですってば! 全部だめっ!」
デカパン大統領は、はあ〜っと溜息をついた。
「あれもダメ、これもダメって、未来ある子供の可能性を奪ってるダス」
「あんた、子供じゃなくておっさんだろ!」
トド松補佐官のツッコミを聞きながら、私はこめかみを押さえた。
迂闊だった。補佐官同士の恋愛は禁止されているのに、まさか大統領に見られてしまうなんて。もし、他の人にバラされでもしたら、懲戒免職は免れない。
いや、その前に今まで時間をかけて築き上げてきたクールビューティーな私のイメージが崩壊してしまう。それだけは何としても避けなくては。
「大統領、とにかくみんなには黙っていて下さい。何かご希望があれば、善処致しますので」
私の言葉に大統領はニヤリと笑った。
「じゃあ、ボタンの先っちょ、舐めさせて欲しいダス!」
「先っちょ、ですか……。どうします?」
私は隣のトド松補佐官の顔を見た。