第21章 恋をすればお砂糖なんて【一松】
私は一松さんを振り返った。
どうして? どうしてそんな悲しいことを言うの?
「一松さんは……そんなに私に捨てられたいんですか……?」
「え……?」
彼が目を見開く。
「そんなに私のこと嫌ですか……? 私は一松さんのことが大好きだし、結婚できて幸せだと思っているのに……」
一松さんの手が止まった。
「は? あんた、おれのこと本当に好きなの……? 頭、大丈夫……?」
「大丈夫じゃないです……一松さんのことが好き過ぎておかしくなってます……」
一松さんの顔が一瞬歪む。彼は、私の背中を押さえつけると、自身のジャージを下ろした。
「本当にバカだな……。おれのこと好きになる理由なんてないだろ……? こんな暗くて、ゴミで生きる価値のない人間……」
硬くなった逸物を臀部に押し付けられる。
「そっ、そんなことないです! 一松さんは素敵だし、ずっと一緒にいたいです……!」
気がつくと私はまた泣いていた。一松さんが卑下するたびに心が抉られる。それはきっと、一松さんに恋している私のことも否定されている気持ちになるからだ……。
「それ本気で言ってる……?」
一松さんが肉棒を擦り付ける。
私は鼻をすすりながら頷いた。
「はい……」
「あんたって本当に変な女……」
ぽつんと呟き、一松さんは私の蜜口に彼の先端をあてがった。
「あっ……!」
次の瞬間、肉を押し退け、太く硬い欲が私を貫く。声を上げると、一松さんは大きく息を吐いた。
「く……う……愛菜……キツイ……」
一松さんが私の中に入ってきている。もちろん、初めてじゃない。結婚してから何回かはベッドを共にした。でも、まるで初めて繋がるみたいにこんなにもドキドキして嬉しい。