第20章 アクアリウムに沈む愛【カラ松、おそ松】
「なぁ、愛菜……」
「ん?」
愛菜が微笑む。
「…………」
おそ松とヤッただろ……?
口の先まで出掛かっている言葉。だめだ、言えない。言ってはいけない。でも、このままここで別れたら、オレはこの先愛菜と付き合ってなんかいけないじゃないか……。
「カラ松くん? どうしたの?」
愛菜が心配そうに見上げてくる。
オレは愛菜を真っ直ぐに見た。
「愛菜……オレとセックスしてくれ……」
「え?」
愛菜が目を見開く。
「オレたち付き合って3ヶ月だ。そろそろ、いいだろう? それともオレとはしたくないか?」
「そんなことはないけど……」
愛菜が困ったように俯いた。
「そんなことはないけど、なんだ?」
「えっと……その……今日は……あんまり……」
愛菜が歯切れ悪く返す。
それはそうだろう。お前はさっき、オレに隠れておそ松とヤッたばかりだもんな?
愛菜の艶めかしい喘ぎ声を思い出す。いつの間にかオレの股間はまた硬くなり始めていた。
「愛菜、頼む……。今日はどうしてもこのまま帰りたくないんだ。無理なら途中まででもいい……」
オレは何を言っているんだ? なぜこんなことを頼んでいる? さっきおそ松としたばかりの愛菜を抱く気か? 正気になれ、カラ松。
頭で考えることとは裏腹に、オレの股間はますます熱をもつ。
抱きたい。愛菜を。今すぐに。
愛菜は地面を見つめていたが、やがて決心したように顔を上げた。
「分かった……いいよ……」