第18章 バスルームのひみつごと【十四松】
しばらくの沈黙のあと、愛菜ちゃんが口を開いた。
「十四松くん」
「あい……ごめんなさい……」
ぼくはどうしたらいいのか分からず、とりあえず謝る。
「その下着、私のだよね……?」
ぼくはむくりと起き上がると、精液でベタベタになったショーツと唾液まみれのブラをそっと床に置き、その前で正座をした。
「えーっと、お借りしました……」
「あ……はい……」
愛菜ちゃんが面食らったように返事する。
「とても気持ちよかったッス……」
「え……? あ、うん……」
「…………」
「…………」
気まずい空気が流れる。
「ねぇ、十四松くん……」
「な、何……?」
もしかして怒られる? この空気に耐えられないから、それでもいいんだけど。
少し構えながら、愛菜ちゃんを見つめると、彼女は恥ずかしそうに頬を染めた。
「よかったら体を洗ってく?」
「えっ?」
予想外の言葉に間抜けな声が出る。
「汚れたみたいだから……」
愛菜ちゃんの視線を辿ると、精液で濡れたぼくの股間と太腿。
「あー! 洗っていいなら助かりマッスル!」
空気を変えたくて努めて明るく返事をすると、愛菜ちゃんは扉の影から出てきて、僕の手を優しく取った。
「いいよ、一緒に洗お?」
「え!? 一緒にぃ!?」
愛菜ちゃんのおっぱいが美味しそうに目の前で揺れる。思考停止。ぼくは誘われるがままに、愛菜ちゃんに手を引かれてフラフラと浴室の中に入った。