第17章 片道タクシー【カラ松】
「ん……あぁん……んっ……はぁっ……ぁんっ……」
「っ……! ハニーからしてくれるなんて……! なんて可愛いんだ……オレはお前をずっと大切にするからな……」
男の美声がうっとりと脳を蕩けさせる。
どうして自分から動いてるの?
分からない。分からないけど……。
もっとされたい……。もっとしたい……。
頂上へ向かって昇り始める快楽の波。もうちょっとで……あとちょっとで……。
「ああっ! ハニー! ハニー! ハニー!」
男が腰を振りながら、切羽詰まったように叫んだ。
私も夢中で腰を動かし、男の抽送を受け止める。
「あんっ! やぁぁんっ……! あああぁあっ……!」
男がびくびくと身体を震わせ、精を吐き出す。同時に男の下で跳ねながら、私は快感の渦に飲み込まれていった。
「ハニー……これでお前は一生オレのものだ……」
男の低い声が脳に染み渡る。
ぼんやりと雨で濡れる窓を眺めた。
よく降るなぁ……。
私はそれ以上考えるのをやめて、目を閉じた。