第17章 片道タクシー【カラ松】
男の舌の動きと連動するように、ハザードの規則正しい音が車内に響く。
私は一方的で乱暴な愛撫を受けながら、窓を見上げた。激しい雨がガラスに叩きつけられる。
私に覆い被さり、無我夢中で胸を舐める知らない男。
もしかしたら、もう二度とこのタクシーから出られないかもしれない。下手したら、このまま殺されるのかも……。
快感を感じ始めた体とは裏腹に、頭の中を絶望が支配する。
「ハニー……君はなんてきれいなんだ……。オレは君とひとつになりたい……」
男の冷たい手が胸元からすうっと下りた。恥丘へ到達すると、茂みを撫で始める。
やだ……そんなところ……。
声を殺して恐怖に耐える。やがて、男の指が秘部に触れた。
「んっ……」
私の声に男はごくりと喉を鳴らす。
「ものすごく濡れているぞ。そんなに興奮してるのか?」
濡れている……? そんなわけないでしょ……?
男が目の前に指を持ってきた。
「ほら、こんなに濡れているぞ?」
愛液にまみれた指を開くと、糸をひくのが見えた。男は指を丁寧に舐め取ると、また秘部へと手を伸ばす。
「ハニー、そんなにオレが欲しいのか? ああ、もう、触ってるだけで射精しそうだ……」
蜜口をなぞり、溢れた愛液を指にとっては突起に塗りつける。次第に突起が腫れ上がり、熱を持ち始めたのを感じた。
「あっ……いや……あ……ぁ……やだ……あ……」
徐々に声が熱を帯びる。足を閉じようとすると、強引に開かされた。