第16章 俺はキミを覗きたい【おそ松】
「あ……」
愛菜ちゃんが目を丸くする。
「バッ、バカッ! 変なタイミングで出ちゃったじゃねーか! あーもう! もったいねー! せめて口の中がよかったのに〜!」
精液まみれの顔で呆然とこっちを見る愛菜ちゃん。
あれ? これはこれで……エロいな……。
ムクムクと復活する現金な愚息。
愛菜ちゃんは申し訳なさそうに微笑んだ。
「ごめんなさい。なんかキスしたくなっちゃって」
ぐはっ! 何だよそれ〜! 可愛すぎだろ。反則。そんなこと言われたら、もっとしたくなっちゃうんだけど……。
「本当に悪いと思ってるならさぁ、挿れさせて欲しいなあ……なんて……」
さすがに悪い気がして、恐る恐る言ってみる。
「でも……」
「な! お願い! 先っぽだけ! 先っぽだけだから!」
『信用できない言葉ランキング』トップに君臨しているだろうセリフを吐きながら、俺は手を合わせた。だめって分かってても必死になっちゃうんだよなぁ。
愛菜ちゃんは少し考えていたが、やがて「分かりました」と小さく頷いた。
「は? マジで?」
予想外の返事に目を瞬かせると、愛菜ちゃんは俺に抱きつく。
「おそ松さんなら……」
おそ松さんなら? 『なら』の後は? イイってことだよな? な? な? な? 賢者モード2秒で解除されたし、俺やっぱ我慢できねぇや。
そのまま、組み伏せ、抱き締める。愛菜ちゃんは一切抵抗しなかった。
「あー、あったかい……」
自然と漏れた言葉に愛菜ちゃんが同意するように頷く。