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《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第16章 俺はキミを覗きたい【おそ松】


「帰らずに……覗いていたんですか……?」
私は顔を上げる。


「うん、覗いてた。ってか、カーテン閉めろよなあ。言っただろ? カーテン閉めて、警察呼べって。ったく、しょうがないおねーさんだな」


そういえば、男に覗かれたばかりだったのに、カーテンを閉めずにシャワーを浴びちゃったんだ。習慣とは恐ろしい。


「あの、松野さん……」


「おそ松でいいよ。弟が5人もいるからさ、松野って呼ばれると一緒くたにされてるみたいで何かイヤ」


「じゃあ、おそ松さん……」


おそ松さんがニヤニヤ笑う。
「いいね〜その呼び方。なに?」


「私のことを心配して覗いてくれたんですか……? それともただ……」


優しく笑いながら私の頬を撫でる。
「それともただ裸を見たくて覗いてたか? さぁな〜。どっちだろうな〜」


私は自分からおそ松さんの胸に顔を埋めた。


「おお!? お!? 愛菜ちゃん!? もぉ〜大胆っ!」


口ではおどけながらも、おそ松さんの腕は優しくそっと私を包んでくれる。そのギャップに胸が締め付けられる。


きっとおそ松さんは、全部分かってるんだ。だから、安心できるし、頼りたくなっちゃう。


私はおそ松さんの背中に手を回し、ぎゅっと強くしがみついた。おそ松さんのパーカーから柔軟剤と煙草の混じった香りがする。


この匂い好きだな……。


おそ松さんが溜息をつくのが聞こえた。私を抱き締めたまま、座り直し、後ろの壁にもたれかかる。
 

「本当に怖かったんだろ? ま、気が済むまでこうやってなよ。俺、付き合うからさ……」


パーカーの温もりを頬に感じながら、私はこくんと頷いた。



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