第16章 俺はキミを覗きたい【おそ松】
「酷いなぁ。どうして嫌がるの?」
低いダミ声。もしかして、さっき窓から覗いていた男?
ぞわっと全身が総毛立つ。額から吹き出す汗。手足が震えるのが分かる。
「さっき部屋にいたお兄ちゃんは彼氏じゃないよね? 今まで1回も部屋にいるの見たことないよ? 脅されたんでしょ? 可哀想に。怖かったでしょ? 帰るのが見えたから、心配で飛んで来たんだよ?」
帰るのが見えた……?
私はハッとする。
逃げたと思っていたけど、もしかして、松野さんが帰るまで外からずっと様子を伺ってたの?
『警察に連絡な』
松野さんの帰り際の言葉が蘇る。あの時、彼の言う通りすぐに警察を呼んでいれば……。
「いつも見てたんだよ? 毎日毎日。ねぇ、君と僕との仲でしょ? それをあんな男に邪魔されるなんて」
顔を強く後ろに引っ張られ、顎が上を向く。声を出せない。背中に押し付けられる熱く太いもの。気持ち悪い。相手はどうやら下半身を露出させているようだ。
「ねぇ、僕のことが好きだから、毎日裸を見せてアピールしてくれてたんだよね? だって、そうじゃなきゃ、あんなに見せつけてこないよね? 僕たちは愛し合ってるんだ」
汗で濡れた気持ち悪い手が下着姿の私の体を撫で回す。乱暴にショーツの中に手が入り、さっき洗ったばかりの秘部を汚すように弄る。
嫌
怖い
誰か
誰か助けて
「なんでそんな顔してるの? あの男に何か吹き込まれた? 油断も隙もないなあ。僕のものだって、ちゃんと印をつけておかないと……」
うつ伏せに床に押さえつけられ、無理矢理四つん這いにされる。抵抗して起き上がろうとすると、髪を掴まれ、床に何度か顔を叩きつけられた。朦朧としていると、ショーツを乱暴に下ろされる。
「大丈夫だよ。これで僕たちはひとつになれるんだ……」
「ひっ……!」
ふうっふうっと気持ち悪い呼吸音。濡れていない秘部に男の逸物が押し付けられた。