第16章 俺はキミを覗きたい【おそ松】
俺は溜息をついて、彼女の胸元を見た。本当だったら、今日も窓の外から拝めていたはずのおっぱい。おっさんのせいで拝むどころか、本人に見ていたことを告白してしまう始末。ったく、あのおっさんめ、バカヤロウ。
悔しい気持ちを振り払うように、俺はわざとおどけながら声を上げた。
「あ〜あ! これでこの楽しみも終わりかぁ。おねーさんの裸見るのが最近の癒やしだったのになぁ。ま、これからはカーテンちゃんと閉めろよ?」
「はい、ありがとうございますっ」
彼女が小さく頭を下げる。
「いや、お礼言うのおかしくね? 俺にいつも裸見られてたのに。俺の方がありがとうって感じなんだけど」
「…………」
彼女は黙って考え込む。
「ん? どしたの?」
尋ねると、そうっとこっちを見上げた。
「あの……結構はっきり見えてるものなんですか?」
俺は頷く。今さらオブラートに包んだって仕方ないしな。
「そりゃそーよ。だって、夜で周り暗いんだぜ? 明かりついてたら、部屋の中は、はっきり見えるし、おねーさん、また窓のすぐ近くで脱ぐから、ブラの色から乳首の形まで丸見え」
「っ! そこまで見えてたの!?」
彼女が顔を手で覆う。
やべぇ。正直に言い過ぎたか? えーと、こういう時は何て言えばいいんだ? トッティの受け売りで……とりあえず、女の子は褒めておけばいいんだよな?
「いやーごめんごめん! でも、おねーさんの乳首最ッ高! ツンと上向いててエロすぎ! もう、俺、たまんなくなって、見えた日は何回も抜いちゃってたもん」
「え……」
彼女が固まる。
あー、うん。褒めればいいと思って言ってみたけど、どうやらこれは違ったみたいだ。やべー。おっさんより俺が先に警察に突き出されるんじゃね?