第15章 狼なんかこわくない【トド松/学生松】
トド松くんが唇を吸い回しながら、私の服を優しく脱がしていく。
私もトド松くんのTシャツを脱がせ、ジャージも全て引き下ろす。
「んっ……ん……ぅんっ……」
キスはまだ終わらない。二人とも脱がせるものがなくなった瞬間、ぴったりと抱き合いながら、床に倒れ込んだ。
「あったかいね……」
裸で絡み合いながら、トド松くんが穏やかに囁く。
「うん、あったかいね……」
同じ言葉を返し、どちらともなく笑い合う。
直に抱き合う肌からは、体温だけじゃない、気持ちだけじゃない、トド松くんが今ここにいてくれるという確かなものまでもが溶け出して、私の身体に染み渡っていった。
「ねぇ、ベッドに行く……?」
そっと聞くと、首を振られる。
「やだ……このままがいい……」
トド松くんは私の胸を揉み、しばらく味わうように丁寧に愛撫してから、やがて、きゅうっと先を摘んだ。
「やんっ……」
身体を跳ねさせ小さく啼くと、確かめるように何度も何度も摘まれる。
「あ……あっ……やぁあっ……あんっ……」
トド松くんがうっとりと私の顔を眺めた。
「感じてる愛菜ちゃん、可愛い……好きだよ……」
さらに摘まれ、可愛がられる。
「あっ……あ……あんっ……たし……もっ……」
「え? なに? 聞こえないよ?」
「あっ……たし……も……好き……」
トド松くんは私の胸に顔を埋めた。彼の瞳は濡れていて、膨らみを温かく濡らしていく。
ああ、そっか。トド松くんも泣いてるんだ……。
私はそっと手を伸ばし、彼の髪を撫でた。