• テキストサイズ

《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第15章 狼なんかこわくない【トド松/学生松】


トド松くんの唇は、温かくて、少しだけ塩の味。


……当たり前か。私が泣いているせいだ。


控えめに重ねられた優しい唇、静かな息。嘘なんて微塵も感じられない。伝わってくるのは、トド松くんの一途な気持ちだけ。


「ん……っ」


トド松くんが顔を傾け、ゆっくりゆっくりと唇を滑らせる。繊細で柔らかい唇は、今にも壊れてしまいそうで、私は少し不安になった。


息を潜めて唇を吸い、舌が「開けて」と遠慮がちに歯を突付いてノックする。


口を開けないでいると、しばらく迷ったようにウロウロと唇の上を彷徨ったが、やがて諦めたのか、トド松くんは舌を引っ込めた。


「ふふっ……」
あまりに慎重なキスに思わず笑ってしまう。


「もう! なに?」
唇を離したトド松くんが睨んできた。


「ごめんごめん。慣れてない感じが可愛いなと思って」


「あー! ハイハイ、悪かったですねぇ! 慣れてないキスで」


「怒らないでよ。褒め言葉だよ?」


「男としてのプライドが傷付いた」


そっぽを向いて頬を膨らませるトド松くん。私は彼の頬を両手で挟んだ。


「もう1回しよ?」 


「え、でも、愛菜ちゃ」


私から唇を塞ぐと、今度はトド松くんが感じる番。


唇を濡らすように舐め、二人の舌を絡ませる。


「ん……ぅんっ……ん……んんッ……ぁ」


あんなに恐る恐るだったのに。
一度ついたら途端に燃え広がる野火のよう。


夢中になって口づけを交わした。


/ 804ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp