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《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第15章 狼なんかこわくない【トド松/学生松】


「『捨てるの?』って、拾わせてもくれなかったくせによく言うよ。ボクのこと全然相手にしてなかったじゃん」


「知らない……」


「はぁっ!? ボク、ちゃんと何度も好きって伝えてたよ? なのに先生はいつもはぐらかして」


「忘れた……」


トド松くんが急に吹き出した。


「あははは! なに、それ。ひっどいなぁ! 先生のくせに」


「先生じゃないもん……」


「いや、そこは否定したらおかしいでしょ」


トド松くんが笑いながら、頬を撫でる。甘い痛みが胸に広がった。私を見つめる瞳は、なんでこんなにも澄んでいて綺麗なんだろう。


「なんかトド松くんって生意気……」


「なんで!?」


「だって、女の子みたいな香水つけてる……誰にもらったの……」


トド松くんは「ああ」と言って、Tシャツの裾を掴み、匂いを嗅いだ。


「これは柔軟剤の香り。母さんが気に入って使ってるやつ」


「ほんとに?」


「ほんとだよ。先生でもヤキモチとか妬くんだ?」


「妬く。めちゃくちゃ。もう女の子と仲良くしちゃだめ」


トド松くんがまた笑い出した。


「あははは! 極端だなあ! もっと前から妬いてくれればよかったのに。素直で子供っぽい先生も可愛いよ」


「先生じゃないもん。愛菜」


トド松くんは私の顎を持ち上げる。


「はいはい。分かった分かった。しょうがない子だね。愛菜ちゃん」


そっとキスが下りてきた。


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