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《おそ松さん》クズでニートな君が好き(R18)

第15章 狼なんかこわくない【トド松/学生松】


「『愛菜ちゃん』じゃなくて、『先生』でしょ?」


問題用紙をしまい終わり、PCの置いてあるデスクに向かう。


「名前で呼んでもいいでしょ? 先生って言ったって、ボクと4歳しか違わないくせに」
トド松くんが後をついてくる。


「4歳も違えば充分でしょ? 次からは名前で呼んだら返事しないから」


「え〜っ! ちぇっ……」


座ってPCを立ち上げる。授業が始まるまでに明日の会議の資料を作れるだろうか?


あ、でも、その前に、教室の机をまだ拭いていなかったっけ。生徒たちが来る前に拭いておかないと。


私は立ち上がった。


「も〜先生ってば! 話聞いてよ! どこ行くの?」


「どこも行かないよ。机を拭くだけ」


「じゃあ、ボクも手伝うよ!」
トド松くんが鞄を置き、コートとマフラーを脱ぐ。


「手伝わなくていいから。それより、勉強してくれた方が先生嬉しいんだけどなぁ」


机を拭き始めながら言うと、トド松くんはむくれた。


「もうっ! ボクは先生と一緒にいたいの! 自習室に行くんだったら塾に来た意味ないし!」


私は溜息をつく。
「意味あるでしょう? 塾は勉強するところなんだから」


最近、毎日こんなやり取りが続いている。何を気に入ってくれたのか分からないが、トド松くんは、いつも私にくっついている。


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