第13章 超洗剤クリスマス【逆ハールート】
「愛菜ちゃん! 大丈夫!? 怪我してない!?」
チョロ松くんが飛んできて抱き起こしてくれる。
「うん、大丈夫……」
「そっか、よかった……」
ホッとしたようにチョロ松くんが私の頭を撫でた。
どうしよう。ハタ坊くんの薬を割っちゃった。とりあえず危ないからすぐに破片を片付けないと……。
「まずは掃除道具を探さなくちゃ……」
部屋を見回しながら立ち上がろうとすると、チョロ松くんにぐいっと手を引かれた。
「きゃっ!?」
そのまま彼の膝の上に倒れ込む。
「愛菜ちゃん、どこに行くの?」
「どこって……片付けないといけないから……」
チョロ松くんが私の背中を押さえた。
「ねぇ、行かないでよ。愛菜ちゃんは、やっぱり可愛いね……。僕の彼女、最高……」
トロンとした目で、私の背中をゆっくり撫で始めた。
「え? チョロ松くん……?」
チョロ松くんは、ひとしきり背中を撫でると、その手を真っ直ぐに下ろす。手はお尻の膨らみの上で止まった。
「可愛いお尻だね……」
優しく言いながら、今度はお尻を撫で回し始める。
「やっ……チョロ松くんっ……何してるの!? こんなところでダメだよ! みんなもいるのに……」
「なんで? 僕のこと好きじゃないの……?」
「好きだけど……急にどうしたの?」
体を捻ってチョロ松くんの手から逃れようとした瞬間、肩を誰かに掴まれ、引っ張られた。
「っ!?」
「愛菜ちゃん、何、チョロ松とばっかりイイことしてんだよ……俺、妬いちゃうんだけど……」
私を抱き起こしたおそ松くんが、真っ赤な顔で目を潤ませて覗き込む。