第13章 超洗剤クリスマス【逆ハールート】
「そうだね! 私も行きたいな〜!」
ハタ坊くんに付いていこうとすると、あっという間に6人に囲まれた。
「「「「「「ちょちょちょちょちょ! だめだめだめ!」」」」」」
「えーハタ坊くんと過ごした方が楽しそう……」
「大丈夫! これからだから! これから楽しくなるから! 面白いものが見たいなら、ボクがホタテでケツでもごしるから!」
トド松くんが必死に私を押しとどめる。
「え……別にそんなの見たくないんだけど………」
「おい、ハタ坊! 何、愛菜ちゃんを誘惑してんだよ! 世界一周に行くんだろ? 用がないならさっさと帰れ!」
おそ松くんに怒鳴られ、ハタ坊くんは目を潤ませた。
「ごめんジョー……注文した薬を取りに来ただけなんだジョー……」
「注文した薬?」
私たちは顔を見合わせた。
それって、もしかして……。
「ハタ坊、注文した薬って、惚れ薬?」
チョロ松くんが聞くと、ハタ坊くんは頷いた。
「そうだジョー。テーブルの上に置いてあるから持っていってくれって博士に言われたジョー」
「世界中の美女を連れて船で惚れ薬使うって、何するつもりだよ!?」
「それは内緒だジョー。とにかく早く薬をもらいたいジョー」
その言葉を聞いて、おそ松くんがゲスな笑みを浮かべた。ニヤニヤしながらハタ坊くんの肩に手を回す。
「なぁ、ハタ坊。薬を渡して欲しかったらさー、ちょっと俺たちのお願いも聞いてくんない? クリスマスだし、いいだろ?」