第13章 超洗剤クリスマス【逆ハールート】
チョロ松くんと二人きりで過ごせないのは残念だけど、みんなで賑やかに過ごすクリスマスも楽しそうかも。
ただ……。
私は6人のシコ松くんを見た。
「みんな同じ格好してると区別がつかなくて不便だな〜……」
「あ〜確かにそうだな。どうする? ペイントし直すか?」
おそ松くんがみんなを見回す。
「それより、デカパン博士に戻してもらおうよ!」
十四松くんが提案すると、全員一斉に頷いた。
「んじゃ、ま、とりあえず、デカパン博士の研究所に行くか〜」
おそ松くんが歩き出す。
あれ? イルミネーションは?
でも、早く元の姿に戻ってくれたほうがいいから仕方ないか……。
私はおそ松くんたちの後に続いた。
・・・
「なんだ、誰もいないよ? 留守みたいだね。鍵は空いてるのになあ」
先に中に入ったチョロ松くんの声に私たちも研究所を覗く。
いつもは明るい研究所も今日は照明が落とされ、人のいる気配がない。
私たちはとりあえず中に入った。
「フッ、クリスマスイブだし、どこかへ出かけているのかもな」
カラ松くんが言うと、トド松くんが電気をつけて棚を物色し始める。
「何か体が戻るような薬ないのかな〜」
私も何かないかと周りを見回す。その時、テーブルの上に置かれた瓶が目に入った。瓶にはハートの装飾がついていてピンク色の液体が入っている。
一体、何の薬だろう?
私は瓶を手に取ると、眺め回した。